自分たちが希望するリフォームを行うには、一体いくらの費用がかかるのか。その詳細をリフォーム会社が書面にまとめたものが見積書です。しかし、見積書を見慣れているという人はほとんどおらず、多くの場合、見積書のどこをチェックして、どこに気を付ければいいのか分からないのではないでしょうか。

内容をきちんと理解してから契約にのぞむためには、見積書の正しい確認方法を知っておくことが大切です

「概算見積」と「詳細見積」の違い

見積書には、打ち合わせの初期段階で目安として作成する「概算見積」と、仕上げや設備まで決定してから作成する「詳細見積」の2種類があります。

概算見積とは

希望するリフォームの部位や範囲をヒアリングすることによって、標準的な目安の金額を出すことができます。それが「概算見積」です。ただし、現場の状況や施工方法、設備や仕上げ材のグレードによっても大きく金額は変わるものなので、あくまで目安だと考えてください。

詳細見積とは

現地調査や打ち合わせを経て、具体的なリフォームの内容が決まってから作成されるのが詳細見積です。自分たちの希望がきちんと反映されているか、各項目の金額の内容を説明してもらうようにしてください。

見積書のチェックポイント

リフォーム会社から見積書が提示されたら、以下の項目について特にチェックするようにしてください。

「一式」と書かれている場合は内容を確認する

工事内容の欄に「一式」とだけしか書いていないことがあります。この場合、「一式に何が含まれていて、何が含まれていないのか」ということを具体的に明記してもらう必要があります。この確認を怠ると、後から「●●は含まれていない」など、行き違いが生じる恐れがあります。

各項目の金額の内容を説明してもらう

工事費が適正かどうかを判断するのは、非常に難しいことです。その代わりに、「解体」「木工事」「木製建具」「諸経費」など、各項目ではどのような工事をして、なぜこの金額になるのか、という説明を求めてください。

作成日と有効期限

見積書は、打ち合わせの中でプランの内容が変更されると、その度に修正・更新されます。自分が見ているのが最新のものであるかどうかは「作成日」の記載を確認することでわかります。取り違いを防ぐためにも作成日は必ず確認しなければいけません。また、見積書には必ず「有効期限」も明記してあります。見積の料金には、年度末やキャンペーン期間などの期限もあるので、いつまでに決断しないといけないかを担当者に確認してください。

別途費用の内容

見積書に記載されていない別途費用にはどのようなものがあるのか、確認してください。設計費、工事車両の駐車場代、各種申請の手数料など、必要な場合にいくらほどかかるのか、あらかじめ金額を計上してもらうことをおすすめします。

見積書を確認する際に気を付けること

見積書は、リフォームプランの内容を工事費の形で表現した書類です。施主に正しく理解してもらうためにどのような配慮や工夫をしているか、リフォーム会社の実力があらわれるものでもあります。見積書を見るときには、以下のようなことに気を付けてください。

納得いくまで説明してもらう

見積書はリフォームに詳しくない人が見ただけでは、各項目の数字がどのような意味を持つのか、理解することはできません。そこで担当者がいかに親身になって解説してくれるかが重要になります。お金に関係することですから、納得のいくまで説明を受けてください。

設備機器や建材のグレードを確認する

見積書に記載されている設備機器や建材が、本当に自分たちが要望しているものであるか、確認が必要です。詳細見積であれば機器の品番も記載されているはずですので、カタログなどと照らし合わせてください。ドアや取っ手、手すり、内装材などもサンプルなどで質感や色味を確認しておくことが大切です。

補助金、助成金について聞く

耐震や省エネ、バリアフリーなどが関連するリフォームについては、国や自治体の補助金、助成金の制度が利用できる場合があります。見積の際に、そうした制度を利用する場合の条件などについて、リフォーム会社の担当者に相談してください。